日本人のコダワリと事業はどちらを選択すべきか?

マレーシア起業で実業家として成功している日本人に、海外で事業を行うとき、日本人としてのコダワリと事業のどちらを選択すべきかと、質問をした事があります。

例えば、マレーシアであれば、濃い口の料理が好まれるお国柄であるけれども、日本の薄口の料理をマレーシアの人にも味わってもらいたいとか、外国人が和風デザインに対してクールと感じている部分は風情がないと、本格的な日本文化のデザインを提供したいなどと言ったコダワリと、利益のための事業を選択すれば良いのかということです。

一言で言えば、日本人のコダワリ(味覚、美的感覚など)と事業のどちらを選択すべきかと言う事なのですが、マレーシアの日本人実業家は、そこに気づく事は非常にポイントが高いを言っていましたが、根本的な考え方は間違っている事を指摘されました。

そのマレーシアの日本人実業家は、日本食レストランで、日本の本格的な味にコダワリ、そしてマレーシアからいつの間にか消えていった日本食レストランを沢山みて来たそうです。自分たち日本人の本当に美味しいと思う料理を、マレーシアの人に知ってもらいたいという志と共に。。。

マレーシアで起業しようと思う人達は、日本人としての誇りと自惚れがあるために、ここを間違ってしまうのだそうです。だから、『日本人のコダワリと事業のどちらを選択すべきか』と疑問に思うことには、とても価値があるというわけです。

しかし、根本的な考え方が間違っているのは、『どちらを選択すべきか』という部分になります。この、『選択』という事が、間違っている。要するに選択するような事では決してないと言うことです。

顧客ターゲットが明確になっていれば、選択すべきもので無い事が解るというのです。今回の話は、マレーシアに後から来る人を喰い物にするような事業では無く、純粋にマレーシアに良い物を伝えたいという想いから来ている事業です。

つまり、顧客ターゲットは、明確にマレーシア人になります。顧客が受け入れなければ事業にはなりません。コダワリや事業の前に、顧客満足が必要です。顧客が満足しなければ、日本人のコダワリも伝えられませんし、事業を継続するのも難しいのです。

だから、日本人のコダワリと事業は、選択する様な選択肢では無いのです。どちらも、顧客満足が有ってこそ提供できるものです。選択ではなく、必然的な順番だと言うことなのです。

例えば、味覚の違うマレーシア人に、コダワリの薄口の日本食をローカルに伝えたいという、志や想いを捨ててしまう事は無いという事です。順番なのです。まずは顧客満足させてから、事業を確立させから、コダワリの日本食を提供すれば良いのだそうです。

長い年月をかけて、マレーシアのマーケットに認知されてからでも良いですし、日本食レストランの場合であったならば、最後の一品に、無料でコダワリの一品を提供なんかするのは、かなり良い一つの手段かもしれないと言うことでした。

今回ブログの記事にした内容は、以前の記事『マレーシアでやりたいことをやって苦しむ事は無い』という部分にも通じる部分もあります。これを教えてくれた女性経営者、やっぱり素晴らしい人材です。

日本人のコダワリと事業は選択するものではなく、必然的な優先順位が存在するのです。選択ではなく、優先順位という事も考える上で、良いヒントになると学びました。

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